シラサギ １
日本には白いサギが三種類いる。ダイサギ、チュウサギ、コサギである。いずれも全身真っ白で、大体同じような環境に生息しているから、体色を見ただけでは区別がつかない。見分けるにはまず体の大きさで、名前のとおりダイサギは体長 90 cm ほど、チュウサギは 70 cm 弱、コサギは 60 cm 強である。ダイサギはかなり大きいので見誤ることはないが、チュウサギとコサギはそれほど大きな差がなく、わからないことが多い。 大きさで判別がつかない場合は嘴と脚の色で区別できる。ダイサギの嘴は夏は黒、冬は黄色く脚は夏冬ともに黒い。チュウサギは嘴の色、脚の色はともにダイサギと同じだが、嘴は体長に比して短い。コサギは夏冬ともに嘴は黒く、脚は黄色い。
沼津の水田見かけたコサギ
白いサギは二十数年前、横浜の北部に転居してきたときには時折見る機会があった。それもわざわざ見に行くまでもなく近くの遊歩道に現れたのを見ることができた。それからまもなくそれほど身近ではなくなり、街中を流れる川に見に出かけることもなくすごしているから、すっかり縁がなくなってしまった。それが最近通うことになった沼津市の田や水路では頻繁に見る機会に恵まれることになった。その白鷺は大きさと嘴、脚の色からコサギであろう。
飛翔するコサギ
江戸時代に描かれた文人画によく白鷺が描かれているが、長い首をすくめて体をすくめている姿が普通だが、、それらの絵にはもう一つ特徴がある。胸に顎鬚のような飾りと背中の蓑のような飾り翅が描かれていることである。 （沼津）