ツユクサ

　【露草】青い花をつけるこの野草は都会の道端から畑の縁などに広く見られる単子葉、一年草である。花は初夏から夏の間中、さらには秋まで咲き続ける。そのいっぽう、朝開いた花はその日のうちに凋んでしまう。
　単子葉植物の花弁は３の倍数だが、ツユクサの花は左右相称で、３枚とか６枚には見えない。実は上方の２枚の花弁は鮮やかな青だが、下の１枚は透明でほとんど気づかれない。６本の雌しべも長さや作りが異なり、全体では左右相称になっている。鮮やかな花の色はアントシアニン系の物質によるが、付着しても色は長持ちせず、程なく退色してしまう。
　あまりにもありふれているが、色合いといい、複雑な花の構造といい、とてもいい花だ。挿入した写真は白い花のツユクサである。
　（沼津）
　

　ツユクサ科ツユクサ属

　 Commelina communis

　全国