クヌギ

　【橡】ナラと並んで雑木林の主人公の落葉高木である。春早く、他のコナラ属の樹木と同じように雌雄同株、雌雄異花で、雄花は花序となって垂れ下がり、比較的目立つが雌花は目立たない花序を作る。秋には毛深い殻斗に包まれ、褐色に熟した実なるが、これはお馴染みのどんぐりとして昔から親しまれている。硬い果皮に覆われた実には豊富な澱粉が蓄えられているので、多くの動物の格好の餌となっている。
　実は渋みが強いので、人間にとってはそのままでは食料とはならないが、灰汁抜きをすれば食用になる。昔、飢饉の際には重宝したという。
　木は十分育つと２０メートルくらいになり、花も実も写真に撮りづらいが、中央公園の陸橋の上から撮影が出来た。
　 　
　

　ブナ科コナラ属

　 Quercus acutissima

　本州、四国、九州