キブシ

　【木五倍子】３月末、雑木林に浅黄色の花穂の垂れ下がる様は春の到来を告げる。雌雄異株の落葉低木で、３－７ｍほどである。雑木林にまだ葉をつける木々はなく、キブシも葉に先立って花がつく。名前の由来は実を染料原料であるの五倍子（ふし）代りに用いたことによるという。
　庭木として用いられるマンサクやロウバイの黄色の花ほどの華やかさはないが、春早くにキブシの花の垂れ下がる様子は捨てがたい春の趣である。
　ハチジョウキブシという変種があるが、これは海岸近くに生えるというので、写真はキブシでいいだろう。
　（横浜市都筑区茅ヶ崎公園）
　

　キブシ科キブシ属

　 Stachyurus praecox

　沖縄を除く日本全国