カラスビシャク

　【烏柄杓】　属は異なるがテンナンショウに似た花をつけるサトイモ科の植物である。田畑の縁などに生育し、根塊から花茎と３枚の小葉からなる葉が出る。
　初めて見たのは都筑中央公園のばじょう谷戸入り口の近くである。サトイモ科の植物であるとはすぐにわかったが、はじめは園芸品の逸出かと思った。調べてみるとそれがカラスビシャクだった。名前は肉穂花序を包む仏炎包を柄杓になぞらえ、烏が使うほどの大きさとしてつけられたという。
　この植物は初夏に花をつけ、その時期が旧暦の半夏生（はんげしょう）に相当するので別名を半夏といい、この半夏の根塊のコルク層をとり除いて干したものが漢方薬の生薬の半夏である。
　写真はログハウス裏の道路脇のものである。
（横浜市都筑）
　 　
　

　サトイモ科ハンゲ属

　 Pinellia ternata

　沖縄を除く全国