ススキ

　【薄】　別名の多い植物で、尾花とも呼ばれる。茅（萱とも書く）と呼ばれる植物の一種とされるので、昔は屋根の萱葺き用に用いられたのであろう。今ではほとんど嫌われ者の雑草であるが、それでも秋のお月見にはなくてはらなぬ植物である。地下茎から多数の花茎が出て、その先端に花穂をつける。イネ科の花であるから花弁は見られず、黄色い雄しべが目立つ。
　花穂は赤みを帯びた褐色をしているが種子は白い毛を持ち、タンポポの種子と同じように風に乗って散布される。
　昔、野原を駆け回っていた子供の頃、ススキでよく手を切った。葉を掴んで逆向きに滑らせると掴んだ手が切れるのだが、これは葉に含まれる硅酸塩のため葉の縁が小さな鋸状に硬く鋭くなっているとためであるという。
　

　イネ科ススキ属

　 Miscanthus sinensis

　全国