クワ

　【桑】　今では桑畑こそ見られなくなったが養蚕業が盛んだった頃の名残だろうか、畑の縁などに今でも結構見られる。
　桑の実は紫色に熟すと甘くおいしい。小学校に入学する以前、「疫痢」は怖い子供の感染症で、親に桑の実を食べるのを禁じられていたにもかかわらず、近所の道端の実を食べた。この悪行は実の紫色の色素が舌や唇にしっかり残るので、たちまち露見することになった。
　メゾンではかつてバス停の脇の歩道橋の裾、６号棟脇の保存林に入る小道の脇にあったが、今はいずれもない。最近、保存林東の遊歩道に沿ったところに見つけて喜んだが、日当たりが悪いせいか、残念なことに実は成らなかった。周囲の木が大きくなりすぎ、陽があたらなくなっているのが原因だろう。落葉高木である。

　

　クワ科クワ属

　 Morus bombycis

　日本全国