カラスウリ

 【烏瓜】 名前が悪いのか、いまいち人気がない。つる性の植物だから垣根や植木に絡みつき迷惑なのも原因かもしれない。それでも晩秋に真っ赤に色づいた実は良く知られていて、私が子供の頃はその果肉を足に擦り込めば早く走れるといわれていた。徒競走の苦手だった私はそれを良く覚えている。青いうちの実には縞模様が見えて、いかにも瓜の実だが、赤く熟れると模様は消える。
 カラスウリの実は良く知られているのに対し、花はあまり知られていない。夜に開花するため人目につかないからなのだが、写真のように素晴らしく豪華な白い花だ。細かく分かれた花弁はさしづめレースで作ったドレスのようだ。
 花はかもいけ公園で、実は柚ノ木の交差点近くで撮影した。
 

 ウリ科カラスウリ属

  Trichosanthes
  cucumeroides

 本州、四国、九州

写真